【新唐人日本2011年7月27日付ニュース】温州の高速鉄道事故発生後、当局は異例な速さで事故車両を解体し、現場に穴を掘って埋めました。証拠隠滅を図っているとの批判の声に対し、鉄道省は高速鉄道技術の漏えいを防ぐためだと弁明しましたが、一方では、救援のためだとも釈明。26日、当局は埋めた追突側の先頭車両の残骸を掘り起しましたが、今度は調査のためだと釈明しました。これで失われた信用は取り戻せるのでしょうか。
評論家の曹長青さんは、このような重大事故の調査の場合、事故現場の最も有力な証拠を、1日で消去するのは早すぎると指摘します。
評論家 曹長青氏
「当日夜8時過ぎに事故が発生し、夜中にはすでに車両を解体、翌日朝にはもう埋め始めました 。強烈に思わせるのが、証拠隠滅を図っていること」
中国作家 殷徳義氏
「先頭車両を埋めるのも、世界的な奇跡の一つで、高慢な政権の一種の現われで、この事故に対する、人々の疑問を無視し、いかなるひと、いかなる国の疑問に対しても、気にしません。とにかく強気で埋めるだけです。全国の人が非難しています。最も重要なものを全部埋めました」
では、一体何を隠そうとしているのでしょうか。
評論家 曹長青氏
「これらの証拠は鉄道部の高層部、更にはその上の指導者の責任と直接関係あるかもしれません。故に証拠を全部隠滅したいのです」
今年前半、鉄道省の高官数人が汚職で更迭。劉志軍前鉄道相および中国高速鉄道の第一人者と呼ばれる張曙光運輸局長は億に上る巨額を横領。
評論家 曹長青氏
「なぜこのような巨額を手にできるのか、高速鉄道建設において、入札や募集に多くのからくりがあり、鉄道省各階層の官僚がみな横領しています。今 高速鉄道に問題が現われましたが、背後には人為的な要素があるでしょう。入札や、使った資材など、不良品かもしれないし、問題があるかもしれない、これらによって高速鉄道に問題が絶えないのです」
当局が景気刺激策に投じた4兆元。ほとんどが官僚の懐(ふところ)に入り、代わりに多くの“おから工事”を産出。作家の殷さんは、これは当局が政権維持のために盲目的に経済発展を求めた結果もたらした災難であるといいます。
中国作家 殷徳義氏
「これはもう一種の経済上の大躍進、経済規律に反しています。中共政府が経済を発展させないと、政権の安定に問題が現われます。これが根本的な動力です」
新唐人テレビがお伝えしました。
(中国語)